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安心・安全機能

難燃性

初期火災で加熱を受けた時に着火しにくく、また着火後も燃え広がる速度を遅らせる機能です。繊維や生地に不燃性ガスを発生させる薬剤や熱分解しない無機物を添加したり、熱分解しない無機繊維や一般的な繊維に比べて分解温度の高いアラミド繊維を利用したりしています。

紫外線遮蔽性

紫外線を反射や吸収する物質(酸化チタンや芳香族化合物など)を繊維内部に練り込み・固着させたり、加工で付着処理する方法で付与し、紫外線の遮蔽性能を向上させた素材があります。

帯電防止

制電とも言い、静電気の発生を抑制し、物体が電荷を帯びることを防ぐ機能です。繊維に帯電防止剤を練り込んだり、後加工で繊維または繊維製品の表面に帯電防止剤を付与する方法や、導電性繊維を混用することで電荷の消失を促進させています。

その他

  • 表面フラッシュ
  • 電磁波シールド
  • 発塵性
  • 花粉捕集(ろ過)効率
  • 人工血液・ウィルスバリア性
  • バクテリアバリア性
  • マスクの人工血液バリア性
  • 液体化学薬品流下浸透性
  • 輻射熱伝達性
  • 火災暴露熱伝達性

難燃性の評価

 「防炎性」ともいい、初期火災で加熱を受けた時に着火しにくく、また着火後も燃え広がる速度を遅らせる機能です。
 繊維や生地に不燃性ガスを発生させる薬剤や熱分解しない無機物を添加したり、熱分解しない無機繊維や、一般的な繊維に比べて分解温度の高いアラミド繊維を利用したりしています。

難燃性試験〔JIS L1091〕

【燃焼試験(A法)】
 燃焼の広がりの程度(燃焼面積及び燃焼長さ)、残炎及び残じん時間を測定します。

【表面燃焼試験(B法)】
 試料の表面における燃焼の広がりの程度を測定します。

【燃焼速度試験(C法)】
 試料の燃焼の速さの程度を測定します 。

【酸素指数法試験(E法)】
 酸素指数によって燃焼性を測定します。

難燃性試験〔JIS L1917〕

【表面フラッシュ試験】

 材料表面の炎の急速な広がりを測定します。
 起毛を施した衣料品等に火が近づくと、炎が生地表面の毛羽から毛羽へ急速に伝播し、炎が走るような現象が生じることがあります。これを「表面フラッシュ」と呼びます。

 このほか 16CFR1610、ISO6942、ISO9151、UL94、総務省令防炎性試験方法なども実施しております 。

紫外線遮蔽性の評価

 紫外線の遮蔽性能を評価します。
 紫外線を吸収や反射する物質(酸化チタンや芳香族化合物など)を繊維内部に練り込み・固着させたり、加工で付着処理する方法で付与し、紫外線の遮蔽性能を向上させた素材があります。

紫外線遮蔽率〔アパ対協ガイドライン〕

 分光光度計を使用して、波長280~400nmの紫外線に対する透過率を測定して、計算により紫外線遮蔽率を求めます。

紫外線遮蔽率(%) = 100 - 紫外線に対する平均透過率(%)

 数値が高いほど、紫外線を遮蔽する効果が高いことを示します。
 AS/NZ4399によるUPF* 値の評価も実施しております。
 UPF* : UltraViolet Protection Factor(紫外線保護指数)

帯電性の評価

帯電防止

 帯電防止(制電)製品は、繊維に帯電防止剤を練り込んだり、後加工で繊維や繊維製品の表面に帯電防止剤を付与したり、導電性繊維を使用することで、静電気発生を抑制したり、電荷の消失を促進させたりして静電気を帯びることを防いでいます。
 この帯電防止効果を確認するため、静電気の逃げやすさ、発生のしやすさ、電気抵抗等の検査を実施しています。

一般衣料品の帯電試験

試験規格:JIS L1094 摩擦帯電圧、半減期、摩擦帯電電荷量、摩擦帯電減衰等

 一般衣料品の帯電試験は、主に半減期(S)と摩擦帯電圧(V)を測定しています。導電性繊維を使用した生地などは、一般的に摩擦帯電電荷量測定法を用いています。
 下記表にJIS L1094の試験方法を紹介いたします。下記以外にもクリンキングや表面漏えい抵抗の測定を実施しています。

織物及び編物の帯電性試験方法(JIS L1094)試料サイズ
半減期測定法試験片に10kVの電圧を印加した後、帯電圧が½に減衰するまでの時間(秒)を測定します。30cm×30cm
摩擦帯電圧測定法試験片を回転させながら摩擦布(綿・毛等)で摩擦し、発生した帯電圧(V)を測定します。40cm×40cm
摩擦帯電電荷量測定法<生地の場合>
試験片を摩擦布(ナイロンとアクリル)によって摩擦し、発生した電荷量(μC/㎡)を測定します。
110cm×110cm
摩擦帯電減衰測定法試験片を摩擦布(綿・毛等)によって摩擦し、発生した初期帯電圧(V)と半減期(秒)を測定します。80cm×80cm
【試験結果の見方】
試験項目評価の目安
半減期・摩擦帯電圧<一般的な基準値>
「半減期10秒以下かつ摩擦帯電圧3000V以下」または「半減期30秒以下かつ摩擦帯電圧1500V以下」

帯電防止作業服やクリーンルーム等で使用する衣料品の帯電試験

試験規格:JIS T8118、IEC 61340-5-1 TR2等

 静電気による放電によって、火災・爆発を伴う事故や半導体デバイスの破壊などを起こすことがあります。このような現象を抑えるために、可燃物質を扱う工場や半導体工場等の作業者は、静電気対策として導電性繊維を生地に使用した衣服を使用しています。
 下記表に帯電防止作業服などの試験方法を紹介いたします。

静電気帯電防止作業服(JIS T8118)試料サイズ
摩擦帯電電荷量測定法<生地の場合>
試験片を摩擦布(ナイロンとアクリル)によって摩擦し、発生した電荷量(μC/㎡)を測定する。
110cm×110cm
<製品の場合>
摩擦布(ナイロンとアクリル)を張ったタンブル乾燥機内で試料を摩擦し、発生した電荷量(μC/着)を測定する。
1着
静電気現象からの電子デバイスの保護(IEC 61340-5-1 TR2)試料サイズ
衣類の試験のための抵抗測定法(*)絶縁板の上に広げた衣類の表面に2つの電極を設置して一定の電圧を加え、この電極間に流れる電流を測定し電気抵抗を求める。
※試験環境:23℃、25%RHにて対応可能。
生地:50cm×50cm
製品:1着〜
防護服−静電特性 表面抵抗率(BS EN 1149-1)試料サイズ
表面抵抗率リング電極を用いて試験片に直流電圧を印加し、直流電流を測定して表面抵抗率(Ω)を求める。40cm×40cm
【試験結果の見方】
試験項目評価の目安
摩擦帯電電荷量<JIS T 8118 帯電防止作業服>
「生地 → 7μC/㎡ 以下」「製品 → 0.6μC/着 以下」
電気抵抗<IEC 61340-5-1 TR2>
「1×1012 Ω 以下」
表面抵抗率<BS EN 1149-1:1995>
「全体に均質な材料 → 5×1010 Ω 未満」「導電糸を格子状(10㎜間隔以下)に入れた不均質な材料 → 1×109 Ω 未満」
【衣類の試験のための抵抗測定法(*)】

 電子機器の製造現場では、静電気放電による電子部品の破壊や不具合発生等の障害を防ぐため、静電気管理が必要とされています。
 カケンでは従来より、JIS T 8118「静電気帯電防止作業服」による帯電電荷量測定試験を行なっていますが、この度、静電気管理の準国際規格であるIEC(International Electrotechnical Commission) 61340-5-1 TR2「静電気現象からの電子デバイスの保護 — 一般要求事項」の付属書A.3「衣類の試験のための抵抗測定法」に基づく試験を開始いたしました。
 試験は、絶縁板の上に広げた衣類の表面に2つの電極を設置して一定電圧を加え、この電極間に流れる電流より電気抵抗を測定するという方法です(写真)。
 この規格では、衣類の全ての部分で電気的な導通性が必要とされているため、身頃部分と袖部分、身頃部分とフード部分等、縫い目部分の導通性が重要となっています。試験では、縫い目を挟んだ位置に設置した電極間の点間抵抗(R)を測定します。また、この規格では、R≦1×1012Ωとして基準値が設定されています。

電気抵抗測定(繊維・ゴム・プラスチック材料等)、床・カーペット等の帯電試験

試験規格:JIS K6911、JIS A1455 、JIS A1450 、JIS L1021-16等

 カケンでは電気抵抗の測定や床材料の試験も実施しています。下記表にてご紹介いたします。

電気抵抗の測定項目電気抵抗の測定方法規格番号試料サイズ
表面漏えい抵抗測定法短冊状試験片の両端に直流電圧1000V(又は10V)を印加し、1分経過後の直流電流を測定して電気抵抗(Ω)を求める。JIS L 1094 の参考部分40cm×40cm
表面抵抗率リング電極を用いて試験片に直流電圧500Vを印加し、1分経過後の直流電流を測定して表面抵抗率(Ω)を求める。JIS K 6911、BS EN 1149-1等40cm×40cm
体積抵抗率厚さ方向に電極を設置し試験片に直流電圧500Vを印加し、1分経過後の直流電流を測定して体積抵抗率(Ω・cm)を求める。
床や敷物、フリーアクセスフロア等の試験規格番号試料サイズ
人体帯電圧測定法試験片上を歩行し、人体帯電圧(V)を求める。JIS L 1021-16100cm×100cm相当
帯電防止性能評価(U値)床研式帯電試験機を用いて最大帯電電位(V)と半減時間(秒)を測定し、それらの値から帯電防止性能評価値(U値)を求める。JIS A 145530cm×30cm以上の床材を5点以上
漏えい抵抗測定床表面と接地間に電極を設置し、一定電圧を加えてこの電極間に流れる電流を測定し、電気抵抗(Ω)を求める。JIS A 145030cm×30cm以上の床材を5点以上

摩擦帯電列

 着る洋服の素材の組み合わせ方により、静電気の発生しやすさが変わってきます。これらの素材同士の静電気の発生しやすさを並べたものに、摩擦帯電列があります。(下図参照)

 この摩擦帯電列の中で、お互いの距離が遠い素材(+側と−側に離れている素材)を組み合わせると、静電気が発生しやすくなります。例えば、アクリル製品の下に羊毛(ウール)製品を着用する場合は、大きな静電気を生じることになります。帯電列表でなるべくアクリルに近い位置の素材のインナーを着用するようにすると、静電気が生じ難くなります。
 なお、静電気は発生する条件は、素材の組み合わせだけでなく、周囲の湿度や生地表面の形状などの要因が影響します。また、着用中に衣料品がまとわりつく場合は、市販の静電気防止用スプレーの使用なや水洗い可能な製品であれば、洗濯時に柔軟剤を使用することも有効な方法です。

*帯電系列は純粋な物質から求めたものであり、生地の表面状態や不純物、加工処理などで当てはまらないことがあります。

床研式帯電試験機導入のご案内

背景

 特に冬場において、衣服のまとわりつきや車のドアに手を掛けた時にバチッと放電することはよく経験されていると思いますが、これらの現象は、静電気により引き起こされます。

 もし、可燃性ガスが充満した場所や半導体工場などで放電が起こると、可燃ガスに引火し、爆発や火災を引き起こしたり、半導体部品を破壊して不良品を発生させたりする原因になります。このような静電気によるトラブルが起きるのは、歩行や作業動作を行った時に床面と履物とが擦れ合うこと等で静電気が発生し、低湿度環境で人体が静電気を帯びること(帯電)によるものです。

 その対策として、現在では帯電防止性能に優れている作業服、作業靴、床を使用することや、接地や作業環境の多湿化などの対応をすることで、人体帯電の防止が図られていたりしています。そして、作業服、作業靴、床の帯電防止性能を評価する様々な試験方法がJIS(日本工業規格)等で制定されてきました。

試験方法

 以前よりカケンでは、床の帯電防止性能の評価として 『繊維製床敷物試験方法−JIS L1021-16 B法 ストロール法』(以下、ストロール法とします)や種々の抵抗値の測定をしており、作業服や一般衣料品の帯電防止性能として『静電気帯電防止作業服−JIS T8118』や『織物及び編物の帯電試験方法−JIS L1094』等の試験受託を実施しております。

 新たな床の帯電性の評価試験として、 『床材及び床の帯電防止性能−測定・評価方法−JIS A1455』が制定されたため、この度、この規格に準拠した試験機(以下、床研式帯電試験機とします)を導入し、試験可能な体制を整えました。

 床研式帯電試験機は、測定の技術等が必要なストロール法を機械化すること、静電気の逃げやすさも測定できるようにすること、様々な床材に対応できることを目的とした装置です。

 ストロール法は、実際に人が床の上を歩いた時に帯電する状況を想定し、試験者が静電靴を履き、その歩行によって人体に帯電した電位を求めます。

 一方、床研式帯電試験機は、体格や歩行動作の強弱によるバラツキの要因をなくすためにストロール法の静電靴をゴムローラーに、歩行を導電ゴムローラーの回転に、試験者の体を帯電部(人体と同じ程度の静電気を帯びることができる物)に置き換えた試験機です。

 試験は、床研式帯電試験機を試料の上に設置をして、導電ゴムローラーが回転することで発生した電位を求めます。その他に強制的に静電気を付加し、その静電気の逃げる速さの測定も行うことができます。

床研式帯電試験機とストロール法の比較

JIS A 1455(床研式帯電試験機)JIS L 1021-16 ストロール法
規格適用対象塗り床、高分子床材、カーペット、タイルカーペット等の種々の床、床材主にカーペット
性能評価の尺度帯電電位と電荷の減衰時間帯電電位
摩擦方法測定装置の回転並足での床上歩行
試験環境23℃、25%RH23℃、25%RH
性能評価の目安グレードⅠ〜Ⅳ特になし
特徴試験者のバラつきの要因が小さい。
試料寸法が30cm×30cm以上で試験可能。
実際に使用している靴や服装などを着用して試験ができる。

【装置構成について】
 床研式帯電試験機は、主に摩擦部、帯電部(人体と同じ程度の静電容量を持っています)、電位測定部などで構成されています。

【試験結果について】
 最大帯電電位と半減時間を測定し、2つの値から帯電性能評価値(U値)を求めます。U値が大きいほど帯電防止性能が高いと判断されます。

用語定義
最大帯電電位(V)試料と導電性ゴムローラーの1分間の摩擦によって帯電部に生じる最大電位。
半減時間(ms)帯電部に電圧を50V印加した時の電位から、印加停止後の電位が½に減衰するまでの時間。
帯電性能評価値(U値)測定した最大帯電電位と半減時間を用いて得られる値。
U値=-1.38Vm-0.77Th+8.17
Vm:最大帯電電位の常用対数の平均値、Th:半減時間の常用対数の平均値

帯電防止性能の評価の目安(JIS A1455 に記載)

U値グレード評価の意味
5.2以上極めて高い帯電防止性能を持つ床材および床。
3.2以上5.2未満比較的高い帯電防止性能を持つ床材および床。
1.2以上3.2未満帯電防止性能を持つ床材および床。
1.2未満帯電防止性能があるとは言えない床材および床。

 床研式帯電試験は、30cm×30cm以上の床材を5点以上用いて試験を行ないます。但し、表面の形状によっては評価が困難な場合がございます。

詳細は以下までお問い合わせください。

各種ご案内はこちらから。 TEL 03-3241-2545 受付時間 9:00 - 17:15 [ 土・日・祝日除く ]

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