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かび試験

かび抵抗性試験(JIS Z2911)

繊技協抗かび性定量試験(ISO 13629-1 準用)

かび抵抗性試験(繊維製品)の概要

適用範囲

 繊維製品のかび抵抗性(かびの生えにくさ)を評価します。

試験方法

 繊維製品のかび抵抗性を評価する定性試験として、「JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法 7.繊維製品の試験」が規定されています。試験方法と試料の種類は下表の通りです。

試験方法試料の種類
湿式法屋外水中などで使用する特にかび抵抗性が要求される繊維製品に適用します。水分の多い条件下のかび抵抗性を評価します。
乾式法通常の衣料、衣装用の繊維製品に適用します。水分の少ない条件下のかび抵抗性を評価します。

試験方法概要

 試験方法の概要は下表の通りです。

試験方法概要
湿式法試験片を無機塩寒天培地の入ったシャーレの中央部に置き、胞子混合液1mLをシャーレ全面に接種し、ふたをして、28℃の高湿度下で2週間培養後、試料表面のかび抵抗性を評価します。
乾式法試験片をシャーレに入れ、胞子混合液を接種した素焼きふるいを試料中央部に置きます。その上にガラス板を置き、ふたをして、28℃の高湿度下で4週間培養後、試料表面のかび抵抗性を評価します。

 また、試験では以下の4種類のかびを使用します。

  • Aspergillus niger NBRC 105649
  • Penicillium citrinum NBRC 6352
  • Chaetomium globosum NBRC 6347
  • Myrothecium verrucaria NBRC 6113

試験結果の解釈

 培養後の試料は下表に従い、かび抵抗性を評価します。

かび抵抗性結果の解釈
0屋外水中などで使用する特にかび抵抗性が要求される繊維製品に適用します。水分の多い条件下のかび抵抗性を評価します。
1通常の衣料、衣装用の繊維製品に適用します。水分の少ない条件下のかび抵抗性を評価します。
2屋外水中などで使用する特にかび抵抗性が要求される繊維製品に適用します。水分の多い条件下のかび抵抗性を評価します。

培養後の写真とかび抵抗性(湿式法)

かび抵抗性:2
かび抵抗性:0

かび抵抗性試験(プラスチック製品)の概要

適用範囲

 プラスチック製品のかび抵抗性(かびの生えにくさ)を評価します。

試験方法

 プラスチック製品のかび抵抗性を評価する定性試験として、「JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法 10.プラスチック製品の試験」が規定されています。またこの試験方法は以下の3種に分けられます。

試験方法寒天培地の種類胞子懸濁液の種類試験片の設置時期
方法A無機塩寒天培地湿潤剤添加無機塩溶液胞子懸濁液接種時
方法Bグルコース添加無機塩寒天培地グルコース添加無機塩溶液胞子懸濁液接種時
方法B'グルコース添加無機塩寒天培地グルコース添加無機塩溶液菌糸の発育後

試験方法概要

【方法A】

湿潤剤添加無機塩溶液を用いて、下記5種のかびの胞子を含む懸濁液(混合胞子懸濁液)を調製します。

無機塩寒天平板培地に30〜60mmの試験片をのせ、混合胞子懸濁液0.1mLを試料と寒天平板培地の全面に接種します。

接種後、寒天平板培地を29±1℃、相対湿度95%以上で4週間培養した後、培養後の試料表面を目視または実態顕微鏡で観察して、下表に従いかび抵抗性を評価します。

【方法B】

混合胞子懸濁液の調製にグルコース添加無機塩溶液を、寒天培地にグルコース添加無機塩寒天培地を用いるほかは、方法Aと同様の手順です。

【方法B'】

空のシャーレに試験片のみを入れ、方法Bと同様の混合胞子懸濁液を接種します。

同様に、グルコース添加無機塩寒天平板培地のみに混合胞子懸濁液を接種します。

方法Aと同様の条件にて、試験片入りのシャーレとグルコース添加無機塩寒天平板培地を、後者に菌糸の発育が確認されるまで培養します。

培養後、シャーレに入れた試験片を取り出し、菌糸の発育したグルコース添加無機塩寒天平板培地にのせ、再度同条件で4週間培養し、方法Aと同様の方法にてかび抵抗性を評価します。

試験で用いるかびの種類

 試験では、以下の5種類のかびの胞子を含む混合胞子懸濁液を使用します。

  • Aspergillus niger NBRC 105649
  • Penicillium pinophilum NBRC 33285
  • Paecilomyces variotii NBRC 33284
  • Trichoderma virens NBRC 6355
  • Chaetomium globosum NBRC 6347

培養後試験片の評価

 下表に従い、培養後試験片のかびの発育状態を評価します。

かび発育状態試料の評価
0肉眼および顕微鏡下でかびの発育は認められない。
1肉眼ではかびの発育が認められないが、顕微鏡下では明らかに認められる。
2肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%未満。
3肉眼でかびの発育が認められ、発育部分の面積は試料の全面積の25%以上〜50%未満。
4菌糸はよく発育し、発育部分の面積は試料の全面積の50%以上。
5菌糸の発育は激しく、試料全面を覆っている。

繊技協抗かび性定量試験(ISO 13629-1 準用)の概要

試験方法概要

 ポテトデキストロースアガーで十分に発育させた試験かび(下記4種の内のいずれか1種)の胞子を採取した後、胞子数が1〜3×105個/mLとなるように試験胞子液を調製します(規定の1/20濃度サブローデキストロースブロス中に胞子を分散)。
 抗かび加工試料および綿標準布をバイアル瓶中に0.2gサンプリングし、オートクレープ滅菌した後、0.2mLの試験胞子液を接種します。
 試験胞子液接種直後と25℃、42時間培養後の試験片から、かび細胞中に含まれるアデノシン三リン酸(ATP)の抽出処理を行った後、発光測定法によりこれを定量します。定量した各ATP mol量と次式から抗かび活性値(FS)を算出し、抗かび性を評価します。

$$FS=(F_b-F_a)-(F_c-F_o)$$

Fa:綿標準布接種直後のATP mol量の常用対数値
Fb:綿標準布42時間培養後のATP mol量の常用対数値
Fc:抗かび加工布42時間培養後のATP mol量の常用対数値
Fo:抗かび加工布接種直後のATP mol量の常用対数値

試験に用いるかび

 繊技協抗かび性試験方法では、下記4種のかびが規定されています。

  • クロコウジカビ Aspergillus niger NBRC 105649
  • アオカビ Penicillium citrinum NBRC 6352
  • クロカビ Cladosporium cladosporioides NBRC 6348
  • 白癬菌 Trichophyton mentagrophytes NBRC 32409

SEK緑マーク基準

 繊技協SEK緑マーク基準では、下表に示す内容が規定されています。

試験方法試験かび洗濯回数基準値
抗かび性定量試験方法(ISO 13629-1 準用)任意の2種類を選択洗濯前および洗濯3回、5回、10回後(品目により異なる)抗かび活性値2.0以上(一般衣料品)または3.0以上(インテリア製品等)(品目により異なる)

各種ご案内・ご相談は TEL 03-3241-2545 受付時間 9:00 - 17:15 [ 土・日・祝日除く ]

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